「俺は、佐々木 恭平(ささき きょうへい)恭平って呼んでくれていいから!! よろしく」
席に付くなりそう言われ、軽く頭を下げた。
『よろしく。』
─授業が始まる中、恭平に教えてもらったページを開き、教壇を見てると、右側からものすごい視線を感じた。
『…何?』
「お前…寝癖付いてるぞ。」
『あぁ…そう。』
含み笑いをする恭平を無視し、俺は黒板に書かれたことを綺麗にノートにまとめた。
勉強は嫌いじゃない。
でも、好きでもない。
義務だからやってるだけ。そんな感覚でいつも授業を受けていた。
これでも中学の時は、学年2位だった。
1位は目立つからってわざと答えを間違えた事もある。
「お前もあれか?」
しばらくおとなしくしていた恭平が、再び話しかけてきた。
『あれ?』
「親の会社継ぐから入ったんだろ?」
『さあ?』
「…じゃあなんで入ったの?」
『親父が勝手に。』
「ふ~ん。」
黒板を見たまま答える俺に、やっと納得したのか、その後は授業が終わるまでおとなしかった。──


