僕の執事

目まぐるしく変わる風景に、その学校の凄さが見てとれた。
都会でも、山奥でもなく微妙な場所にデカデカと建てられているその学校は、遠くからでもよく分かった。


確か、寮があるはず。
兄貴はその寮に入ってたけど…俺どうなんだろ?
でも、なんも言われねぇって事は、寮じゃないのか?


『騎馬、あの学校って寮あんだろ?』


運転中の騎馬に訊ねると、「そうみたいですね。
でも、陸は自宅から通う事になっておりますから、心配しなくても大丈夫ですよ?」と言われ、ホッとした。


それから数分後、車は広すぎる駐車場へと入っていった。
ズラりと並ぶ車は、全て生徒を送りに来た車らしい。
って俺も同じか。


帰っていく車が多い中、開いたスペースに車を止めると、車を降りた。


『すげー学校。』


校舎を見上げ、ぼそりと呟いた。


「陸、どうかなさいましたか?」


『まだどうもしない。』


「では、行きましょうか?」


『行き方分かんの?』


「先日、ここに来ましたので職員室の場所はわかります。」


『そう。』


そんな会話を後ろで聞く葵は、少し緊張してるみたいだった。