僕の執事

入るタイミングを逃した俺と騎馬は、話が終わるのを待った。


「陸くんが来たらすべて分かる事よ。
神田も少しは大人になりなさい。」


マリアさんの一言に、部屋の中の空気が一気に重たくなったのか分かった。


『…失礼します。』


その空気に耐えられなくなった俺は、ため息を吐き扉を開けた。


「あら、もういいの?」


『はい、決まりました。
葵をどうするか。』


俺の言葉に、3人の視線が一気に集まった。


『その前に、葵に聞きたい事があるんだけど、いいか?』


「はい。」


コクリと頷いた葵を呼び寄せ、盗み聞きした事を質問として投げかけた。


『親父との約束ってなに?』


「えっ?」


『俺には言えない事?』


「…それは…」


急に俯き、なにも話さなくなってしまった葵に、一息吐くとマリアさんに向き直った。
そして半分神田に向けて言った。


『さっきの続きなんですけど、俺ヤッパリ好きです。 その気持ちには嘘偽りはないです。
あと、錯覚でも…よくよく考えたら、好きになった奴がたまたま執事になったってだけなんですよね。』


微笑し、先を話した。