僕の執事


『なあ、恭平ならどこにいく?』


突然の質問に、少し乱暴な言葉が返ってきた。


「えぇ?…分かんねえ、てかどこでもいい。」


『そっか。』


「なんだよいきなり?」


『んー、俺がアイツだったらどこにいくかな~って?』


「……思い出の場所とか?」


『思い出の場所…』


「心に残ってる場所とか行けなかった所とか?
でも、本当に私用で出掛けてんのかもしんないんだろ?」


『んー…元気かな?』


「元気なんじゃん?」


『なんで連絡よこさないんだろ…』


「誰かに止められてる、とか?」


『お前が女だったらな…』


「俺も思うよ。
でも実際男だし、女に生まれ変わったとしても、高城ちゃんの代わりにはなんねえよ。」


『…だよな。』


「うん。」


俺の問いかけに背を向けたまま、嫌がりもせず返してくれる恭平にまた罪悪感が生まれた。
こうして俺、知らぬ間に傷つけてんだな…誰かの事。


『…ごめん。』


「もう慣れた。」


『慣れんなよ…』


「……。」


『慣れんな。』