僕の執事

確かに置き去りは無いけど、和臣が名波に言ってないのを知ってちょっと安心した。


『あ 恭平さ、名波と一緒に来たって聞いたんだけど。』


「ああ、陸が風邪引いたって聞かされてたからきたんだけど、まだ起きないって言われて俺達いても邪魔だからって帰ったんだよ。」


『そう。』


「それとさ…言おうか迷ってることが一つあんだけど、どうしよう。」


『どうしようって言われても、俺内容知らねえし。』


「だよな…高城ちゃんの事なんだけど。」


『葵の?』


「うん…気になる?」


曖昧な言い回しをする恭平に、うんと頷いた。


「…バレた。」


『バレた? なにが?』


言葉の意味を理解できずにいると、ハァとため息を吐いた恭平は顔の前で両手を合わせ、いきなり謝ってきた。


『なんだよいきなり。』


「高城ちゃんの気迫に負けて…その、全部話しちゃった…。」


『何を?』


「あの日、陸の見舞いに来た後…─」


─再び回想─


「じゃあ、帰ります。」


執事騎馬の見送りで出た俺たちは、それぞれの車に向かって歩いた。
そこに─


「佐々木さん!!」


「高城ちゃん、どうしたの?」