僕の執事

さっきの言葉に少し動揺したのか、乗り出した体を元の位置に戻し、チラッと俺を見ながらポツリポツリ話し始めた。


「俺お前に聞いてて話し知ってたじゃん?
だから、休んだ理由知らないかなと思って聞いたら─」


─回想─


「本当かどうかは分かりかねますが、忘れ物を取りにお店へ戻る道すがら、公園から誰かの怒鳴り声がした気がして…」


「怒鳴り声?」


「はい、一ノ瀬様の声も聞こえた気がしたんですが、気のせいかと思ってそのまま忘れ物を取りにお店に行ったんです。」


「それだけ?」


「いえ、まだ続きが…
帰りにどうにも気になって、公園を覗いてみたんです。
そしたら、一ノ瀬様が倒れていらっしゃって…」


「はっ?! なんで!」


「なんでと聞かれましても…何度も名前を呼んだんですが、返事がなくて…ただ息をしていたので、とりあえずベンチに寝かせてどうしようかと悩んでいたら、お嬢様から連絡があり…その…」


「置いてきた?」


「はい…。」


─そこまで話すと恭平は、ブツブツ文句を言った。
置き去りは無い。とか、高城ちゃんに電話するべきだろとか…