僕の執事

お粥が喉を通る度、拒むように痛む喉を我慢し、思い切ってゴクリと飲み込む。
これを何回か繰り返すのかと考えただけで、食べるのが億劫になった。
 ─1時間掛け食べ終わった頃、客が来たことを知らせるチャイムが鳴った。


騎馬は「誰でしょう?」なんて言ってたけど、俺は直感的に恭平だと思った。
騎馬が部屋を出るのを見届けた後、渡された粉薬を水で流し込んだ。


『苦っ。』


そばにあった袋を見ると、俺の名前と秋山医師のいる病院名が印刷してあった。
いつ風邪薬なんてもらって来たんだろ?
疑問に思いながらも、恭平が来るのを内心心待ちにしてた。


「陸、恭平さんがいらっしゃいました。」


『恭平だけ?』


「はい。」


声の中に嬉しさを隠し、騎馬の後ろからキッチリマスクをした恭平が俺を見て手を上げた。


「やっと起きたか!!」


恭平の第一声がそれだった。
騎馬に促されるままベッドの上に腰を下ろした恭平は、マスク越しにでも分かるほど嬉しそうな顔をしてた。


『おはよー』


ふざけてそう言ったら、今頃かよって笑われた。


『見舞いに来てくれたって?』