僕の執事


「お目覚めになりましたか?」


『……騎馬』


目を覚ますと側に騎馬がいた。


『葵は?』


掠れる声で聞くと、騎馬は俺から目を逸らした。
騎馬のそんな態度は初めてだった。


「…私用があるとかでお出かけになりました。」


『そう。』


なにも聞かず、それだけ言うと天井に目を向けた。


「体調はいかがですか?」


『ん…少しダルいけど大丈夫』


「そうですか。」


『…なあ、俺あの時どうなったの?』


「陸が倒れた日の事ですか?」


『やっぱ倒れたんだ…』


「はい。」


騎馬は俺と同じ目線までしゃがむと、思い出すように何が起こったのか教えてくれた。


「陸 今日が何日だか分かりますか?」


『え?』


俺は、倒れた次の日だと答えた。
その答えに小さな笑みを浮かべ言った。


「今日は31日です。」


『…さんじゅういち?』


「12月31日」


何かの間違いなんじゃないかと騎馬に聞いたら、合ってると言いケータイを渡された。


「コートのポケットに入ってました。」


渡されたケータイを開くと、確かにディスプレイには12/31と表示されてた。


「あなたは丸2日、眠り続けてたんです。」