『俺も思った。』
「執事とはそんなものですよ。
主を傷つけるものは誰であろうと許さない。
それが例え、愛するひとだろうと…。」
『…それは困る。』
俺の言葉に優しく笑う騎馬は、公園の入り口に止めてた車の後部座席を開けると、俺を乗せた。
『どこいくの?』
その問いかけは、答えもなく閉められたドアによって遮られた。
「─病院です。」
運転席に座った騎馬がシートベルトを付けながら、さっきの質問に答えた。
「念のため、お医者さんに診てもらいましょう。先程連絡を入れておきましたので。
ついでに治療も…」
『治療はついでなんだ。』
─車に揺られ30分程走ると、秋山医師がいる病院についた。
秋山さんは親父の昔からの友人で、小さい頃に何度か会った事がある。
忙しいのを承知で駆け込んできた俺達に、秋山医師は笑顔で出迎えてくれた。
検査の結果、骨折はしてないものの体中に出来た痣を見た騎馬は顔をひきつらせた。
そうなるよな…殴られた。って言っただけで、細かくどこ何回を殴られ蹴られた。
なんて言って無いんだから。
いちいち数えてないし。
「随分と派手なケンカをしたようで」
秋山医師は俺の怪我を診てガハハと笑いながら言った。


