僕の執事

短い階段を上がりながら、そう告げた。
少し言い方が乱雑だった気がして、さっき言った自分の言葉が何度も頭の中を巡る度、どう聞こえてたのかが気になった。


「かしこまりました。」


『遊ぶっつっても、そんな夜遅くなんないから。夕飯には間に合うと思うし…』


「承知いたしました。
では、たくさんお料理を並べて待っておりますね!?」


『うん。』


葵の返事がいつもと同じでホッとした。
─部屋に戻り、制服を脱ぐと適当に選んだ服を着た。
その時だけ、マフラーの代わりにネックウォーマーを着けた。
制服のポケットから手紙を取り出し、何故か引き出しの中に閉まってた。ケータイと財布をポケットに突っ込み部屋を後にすると、キッチンで冷蔵庫とにらめっこしてる葵に声を掛けた。


「もう、行かれるんですか?」


『うん。』


パタパタと近寄ってくる葵は、俺を玄関まで見送りにきた。
なんか、大人版のままごとしてるみたい…
靴を履き、立ち上がると見送りはここで大丈夫だと告げた。


『外寒いから。』


「お気をつけていってらっしゃいませ!!」


葵の言葉を背に、玄関を出た。