僕の執事

すべてをメールで送り、そのたびに大変だなって返事が来た。


【俺、なんかに取り付かれてんのかな?】


【大殺界とか(笑)】


【からかってんのか?】


【ごめん、冗談!!
陸はさ、口に出して言ってるつもりでも、細かいとこまで説明しないから、誤解されやすいだんよ。
だから変な呼び出しくらうんだよ(笑)】


【うるせえ!!】


余計なお世話だ。
心の中でそんな事を呟き、ケータイを閉じた。
声を殺し、肩で笑う恭平を横目に見ながら、窓の外に目を向けた。
雪がちらついてるからか、俺の目に映る空は真っ白だった。


─車が家の前で止まり、葵が車から出る間際、恭平がわざとらしく「陸、後でな!!」と手を振ってきた。
その笑顔に、戸惑いながらも手を振り替えし、車を降りた。


「お出かけになるんですか?」


葵の元に行くと、そんな事を聞かれた。


『恭平と遊ぶ約束してんの。』


ゆっくり走り出す車の窓越しに、手を振ってくる恭平を見ながらそう答えた。


「何時に伺うのですか?」


『着替えたらすぐ。
あ、葵は来なくていいから。』