僕の執事

それから休み時間の度、食堂に集まり、名波と騎馬の3人で話をした。
勉強の話から、執事の事、どうして名波が苦手だったのかまで吐かされた。


あの時、遊園地に行った日まで名波が苦手な理由は俺にも分からなかった。
でも、今ならなんとなく分かる。
 初対面で泣いた名波にイラついて、またキツいことを言ったら泣く。
それが頭に合ったから、苦手って思ったのかも。
その事を言ったら、名波はくだらないと笑い飛ばした。


『でも、話してくうち、苦手って言葉が消えてた。』


「それって…」


『苦手卒業? いや克服?』


そんな事をブツブツ呟いてると、俯いてる名波の姿が目に付いた。


『どうした?』


「ううん、何でもない。」


そう言って顔を上げた名波の目には、うっすら涙が滲んでた。
なのに口元には、笑みを浮かべてて…


『何でもないって…
なんか、いけない事言った?』


「ううん、やっと普通になったんだなって思ったら、嬉しくて泣けて来ちゃった」


本当に嬉しそうな顔をする名波につられ、俺も笑った。