僕の執事

名波にとっては唯一の執事なんだし。
騎馬の用意した朝食を1人食べてると、兄貴を迎えに来た車を送り出した騎馬がリビングに戻って来た。


「葵さん、午後には学校につくそうです。」


『そう…』


「今日は元気がないですね?体調優れないみたいですが」


顔を覗き込む騎馬。


『ん? ただ眠いだけだから。』


嘘。ホントは胃がムカムカする。
進まない箸を必死に動かして、騎馬に変な心配掛けまいと装ってる。
正直言って、学校行きたくない。


『ふうー…』


なんとか全て食べ終えると、騎馬に薬を手渡された。


『胃薬…』


顔を上げると、にっこり笑う騎馬に「ちゃんと飲んでくださいね?」と言われた。
その笑顔を見た瞬間、さっきまでのムカムカがスッと引いていった。


『ありがと。』


騎馬は何も聞こうとしない。
だから、俺もなにも話さない。
時が来たら、笑って話してるよな?


久しぶりに騎馬の運転で学校へ行った。
転校日以来、二度目で騎馬と2人では初めて。
恭平には、起きてからメールで迎えはいいと伝えた。
一緒に行っても良かったけど、今日は騎馬と2人で行きたかった。


「学校でなにかあったんですか?