僕の執事

そう言った葵についきつい事を言ってしまった。


『んなわけねえだろバカ!!』


「バカ?!ちぃちゃんにだけは言われたくない!!」


『なんだよいきなり、葵が聞いてきたから答えただけだろ?』


「そうだけど、もっと他に…」


『行くなって言葉期待してんのかよ。漫画の見すぎなんじゃねえの?!』


「ちぃちゃんのためなんだから!!」


『はあ?お前話がわかんねぇんだよ!! 誰がそんな事頼んだんだよ!』


「…ちぃちゃんなんかダイッキライ!!なんでそんな無神経なの!?」


『意味わかんねえよ。
なんでいきなりそんな質問してくんだよ!!
 お前が俺の前から居なくなるなんて、縁起でもねぇ事言ってんじゃねえよ!』


「だって…」


『どうせ俺のため、だろ?いい加減にしろよ?
俺の前で二度とそんな質問すんな。』


泣き出した葵を無視し、俺は先を歩き始めた。
いきなり《居なくなったらどうする》なんて聞かれたら、普通冗談だと思うだろ。


『……たくっ』


俺は歩みを止め、泣いてる葵の元に戻った。
泣かしたまんま放置なんてしたら、変な奴に襲われんだろ…てか騎馬に怒られる。


『帰るぞ。』


泣いてる葵の手を握り、そのまま帰った。