僕の執事

それまで横で作業してた泉がいきなり喋り出した。


『聞いてたの?』


「ん?聞こえた。
そうやってワガママ言ったり、話ししてくれてんのはさ、俺達だからだろ?」


泉の言った事に恭平が首を傾けた。


「俺と恭平だから、そうやって思ってる事吐き出せんだろ?」


ゆっくりと俺の隣に来ると、俺と恭平を交互に見て笑った。


「何が可笑しんだよ?」


「いや、なんか似てるなって。」


泉の言葉に恭平と顔を見合わせた。


「…陸、泣いてる?」


『えっ?…ぁ…』


慌て涙を拭う俺を見て、恭平が笑った。


「似てるか?俺、こんなに泣き虫じゃねぇよ」


『充分泣き虫だから!!』


ケタケタ笑い、その笑い声が止むのと同時に、両腕を伸ばし伸びをした恭平が、笑顔で言った「ああ~なんか、すげー楽。」に心の中で俺もと呟いた。


「確かに翔太が言ったことちゃんと考えれば、そうなんだよな。」


『なにが?』


聞き返した俺に対して、泉はいきなり恭平に指摘しだした。


「それ、恭平の悪い癖だよ。」


「癖?」


「うん、お前は普通に言ってるかもしれないけどさ、そうやって遠まわしに言うのやめた方が良いぞ?」