僕の執事

星の話をする泉はいつも楽しそうな顔をしてた。その話を聞いてるうち、今日行ったButler's駅を思い出した。
きっと、これから登る丘なんか話にならないほどキレイなんだろうな…
少ししか見れなかった事を残念に思い、止まった車の中で降りる準備をした。
っていっても、シートベルト外しただけだけど。
真っ先に降りる泉は、後方のドアをスライドさせ、俺達を急かした。


『さぶっ!!』


開けたドアから冷たい空気が入り、着てたコートのボタンを慌てて締めた。──


「雪降ったらこれ中止になるかな?」


先頭を歩く泉の少し後ろで、厚めのダウンを着る恭平の口からは、白い息が出てた。


『なんないと思う。』


「だよな~…」


『雨だったら、中止になる確率高いと思うけど。』


「でも、雨降りそにないし…」


さっきから暗いトーンで話す恭平に帰りたいの?かと聞くと「少し」と答えた。


『そっか。』


苦笑い混じりに答える恭平は、ズンズン前に進む泉を見つめ「でも…」と続けた。


「毎回あんな楽しそうな顔されたら、断れねえよな」


そう言ってフッと笑った。


『まあな。』