僕の執事

あげたっけ?
なんて、今日一日を振り返ってみたけど、葵にプレゼント渡した記憶が無くて当たり前。
 忙し過ぎてプレゼント買う暇が無かったし。
何を買えばいいのか迷ってたら、あっという間に時間が過ぎた。


『俺、プレゼント買えなかった…』


最後まで言い終わらない内に葵を見ると、繋いだ手を俺の目の高さまであげニッコリ笑った。


「コレです」


『…え…っ?』


意味が理解できずに聞き返した俺に、葵はまたクスッと笑った。


「今日1日陸とデート出来たことが、私には最高のプレゼントです!!」


高くあげてた手を下ろし、満足げに笑う葵に、胸の奥がギュウっと締め付けられた。


『…バカ。』


笑いが止まらなくて、目が合う度に意味なく笑った。
そのたび胸の奥がキュンと高鳴って、ちょっとくすぐったい。
このままでいたいけど、動いてる電車に乗りながらじゃ、叶うわけないか。