僕の執事


『その頷きは、どっち?
まだ冷た…』


「─温かい、ほう…」


俺の言葉を遮りそう言った葵の視線が俺とぶつかる度、ぎこちなく笑った。
その姿がやっぱり可愛くて、しばらく見つめてた。



─────…

「あまり星を見る時間がなかったですね。」


夜空になる一歩手前で電車が着き、少し星空を眺めただけで電車に乗った。


『またゆっくり見に来ればいいじゃん。』


明るい車内、俺と葵以外に乗ってる人はいなかった。
ここの人は、あまり電車に乗らないんだと乗ってすぐ葵に言われた。
適当に座り、少ししてから礼を言われた。


「今日は、つきあってくれてありがとうございました。」


『俺の方こそ、一緒に出掛けられて楽しかった。
あとは、誕生日までお預けか。』


「はい。」


『あ、葵はなんか欲しいモノとかってないの?』


「欲しいものですか?」


『うん。』


「無いですね…。
私が欲しいのは、お金じゃ買えないので。」


戸惑う俺に、クスッと笑い声がした。


「それに、プレゼントなら、もう頂きました。」


『えっ?』