僕の執事

─数分後─
トン.トン.トンと、リズミカルに階段を下りてくる音が聞こえ、俺は神田の隣を横切り玄関へ向かった。


「陸、さまお待たせしました。」


無理やりさまを付ける葵に、靴を履きながら笑った。神田に呼び捨てにするな!!って言われてたりしてな。
 隣に座る葵は、ブーツを履きながら息を整えてた。
先に靴を履き終えた俺は、立って葵を待つことにした。その時、神田が俺を見て何か呟いたように見えたけど、よく聞こえなかった。


「お待た致しました。」


立ち上がった葵は、神田に向き直り笑顔で礼を言い頭を下げた。
それを見た神田は、元の涼しげな笑顔を作り、「またいらしてください」と言った。
そんな事思ってねぇクセに。心の中でそう思いながら、『理事長によろしくお伝えください。』とだけ言い、外へ出た。