僕の執事


「陸は行かないのですか?」


『行ってどうすんの?』


「お食事…しかないですが。」


『…めんどくさいけど、行ってやるよ。
別に、お前のためとかじゃないからな!?』


ニッコリ笑う騎馬に「素直じゃありませんね」と言われた。


『うるせぇ』


「でも、ありがとうございます。」


『食べたら、部屋に戻るからな。』


「はい」


それから俺は、久しぶりに家族全員揃った食卓で無理やりご飯を胃に流し込んだ。
どうやら、さっきまで飲んでた、モカフラペチーノが効いてるらしく、ちょっとキツい。
 俺が食べてる間、みなそれぞれに言いたいことを口にした。
俺にはさっぱりな話ばかりで、あくびがでる。
入り口付近には騎馬と葵が居て、よけいに居づらい。


『はあ…、ごちそうさま。』


この空気に飽き、全ての料理を食べる前に俺は席を立った。


「もういいのか?」


目の前にいた兄貴が話しかけてきた。


『もうお腹いっぱい… じゃあ、部屋戻るわ。』


そう言ってテーブルを離れた時「ちょっと待ちなさい。陸」親父に呼び止められた。


『…なに?』