僕の執事

俺の言葉に小さく頷いた葵は、無理に作った笑顔を俺に向けた。
笑顔ひきつってるし


『決まったら行くぞ!』


「はい!!」


明るく返事をし、さんざん悩みんだ末に「じゃあ…」と指差したのが─


『…カバ…』


だった。
俺の目の前で大口あけて、あくびするカバを見て葵は笑ってた。
 まあ、楽しいならいいけど、まさかカバがくるとは…


「カバの汗はピンク色らしいですよ!?」


『どこ情報?』


突然そんな事を言われ、聞き返してしまった。


「CMで言ってました!! 随分まえに流れたCMなんですけどね」


『あー、そんなのあったな。』


覚えてる葵もだけど、カバの汗の色がピンクだって気づいた人もすごいよな…。
わざわざ注意して見ようと思わねえのに、ちょっと確かめたくなる。


「次はどこにします?」


『もういいの?』


「はい。カバはあまり動かないので…」


『そう』


苦笑しそう返事を返した。飽きるの早くね?
パンフレットを眺めながら、行き先を決める葵に心の中でそう呟いた。


「陸、次はここ行きましょう!!」


『うん?』


やっとかわいい系の動物をみる気になったらしい。