僕の執事

心の中で呟き小さく息を吐くと、だいぶ遅れてメールを返した。


【遅れてゴメン。
俺がいないと寂しいってどういう意味?】


もっとおちゃらけた内容にしようと思ってたのに、真剣に聞き返してた。
葵一人にして、何してんだ俺?ケータイを閉じ、バックにしまうと、苛立つ自分を抑え、気が紛れればと泉と恭平の話を聞いた。
それもあんま耳に入ってこなかったけど。
 ─何も聞かされないまま泉と恭平の後を付いてくと、一つの列に並んだ。
列の先を辿り、見上げた先にはキレイにライトアップされた観覧車があった。


『これのるんだ…』


ため息にも似た言葉に、「最後だから。」と振り向いた恭平に言われた。


『…ん…』


小さく頷き、群青色の空を仰いだ。
まだ少しオレンジが残った空には既に星が出てた。
これが終われば帰れる。
列が進むに連れ、大きくなる観覧車を眺めながら、恭平に言われた「最後だから」を繰り返した。


『はあー…』


長いため息の後、係員の声に誘導され観覧車に乗り込んだ。
俺の後に続いて乗ってきたのは名波。