僕の執事

普通なら、当然のように「なんで?!」と2人きりになりたくない理由を聞かれるけど、恭平は違う。
少しずれてるって言うか、変わってるっていうか…恭平が俺の事を気にかけてくれてるのも、なんとなく態度でわかる。
あの日のキス以来、恭平は俺と妙な距離を取るようになった。
ハッキリその気が無いことを伝えたからと言って、恭平の俺に対する気持ちが薄れた訳じゃない。


俺、恭平に甘えすぎてんのかな?ふと、そんな事を思った。
俺が好きだと言った恭平の心を、利用してるみたいで複雑な気持ちになった。
無理に離れる必要は無い。そう言ったら、恭平は泣き崩れるかな?恭平も男だ、殴りかかってくるかも…


「陸、行くぞ?」


『ん? うん…』


再び我に帰ると、巨大なゴンドラの列に並んでた。


「順番来たから…お前、ここまでどうやって来たか覚えてる?」


眉根をよせ質問してくる恭平に、小首を傾げた。


『さあ?』


「さあ?って、記憶ねえのに歩いてたのかよ!!」


『俺普通に歩いてたの?』


眉間にシワを寄せ、隣で笑う恭平に聞くと「うん!!」と即答で返ってきた。