僕の執事


『俺は何でも…。』


本当に何でもいい。
今なら、苦手なお化け屋敷ですら叫ばす出られる自信がある。なんて妙な自信をつけた俺は、輪の中でも浮いてた。


「じゃあ、ジェットコースターにする?」


乗るアトラクションが決まったらしい。
ぞろぞろと移動しながら、ふと前を見るといつの間にか二列になってた。


「あの…」


隣に目を向けると、何か言いたそうな顔で俺を見る女子がいた。


『なに?』


なるべく、冷たくならない言い回しで聞くとその子は名前を名乗った。


「名波です。前に名前を言い忘れたので…」


『ああ。』


「よろしくお願いします。」


『よろしく…』


微笑する名波に素っ気ない返事を返した。
─土曜日のクリスマスイブなのに、予想以上に並んでる人が少なかった。


「ジェットコースター乗った事ありますか?」


『子供の頃何回か。』


一ノ瀬家と高城家で遊園地に来たとき、葵と二人手をつないで乗った記憶がある。
 確か、葵が怖いって泣いたんだよな…
蘇って来た思い出に浸ってると、いつの間にか順番が回って来た。