僕の執事

次々に園内に入ってく後ろを、黙ってついてく。
団体行動は正直苦手だけど、この場合は違う。
出来るだけ二人きりにならないようにと、普段は信じない神様に祈ってみた。


「どうする?」


泉の言葉に、皆いっせいに喋りだした。
先にご飯を食べるのか、少し遊んでからにするのか。
俺は興味なかったから、その光景を黙って見てた。多数決の結果、満場一致で遊んでからになった。
だったら話し合いなんかせずに、初めから乗り物に乗れって言いたいとこだけど、多分それはみんなが思ってる事だろ。


ようやく歩き始めた所で、一番前でパンフレットを広げる泉が、こんどは最初に何に乗るかを議題にだした。
絶叫系かホラーか…
その光景を遠巻きに見てると、会社の一室にこもって、あーだこーだと議論をぶつけ合う会議を見てるみたいだった。


「一ノ瀬くんは?」


『えっ?』


突然名前を呼ばれ、緑のコンクリートから視線を前に移すと、みんなの視線が俺に向けられてて驚いた。


「一ノ瀬くんは何に乗りたいとかある?」


その中の一人、ハーフアップの髪型でいかにもお嬢様。って感じの子が俺に話を振ってきた。
確か、名前は名波…?