僕の執事

そんな事をほんの数秒の間に考えてると、隣でクスッと笑い声がした。
隣を見ると、前を見据えたまま「2人で行けたらよかったですね」と言ってきた。


『…じゃあ、25日2人でどっか行くか?』


「えっ?」


その時、やっと葵の目が俺だけに向けられた。


『流星群見んのは夜だし、それまでに帰れば問題なくね?』


葵は少し目線を落とし、俺の前に小指を差し出した。


「約束ですよ?」


『おう!』


嬉しさをかみ殺し、笑いそうになるのを必死に隠し、小指を絡ませた。


「指切りげんまん、嘘ついたら…言えなかった事を暴露する。はどうですか?」


指切りの途中にそんな事を切り出され、少し考え『いいよ』と返事をした。


『嘘つかねえし。
約束も破る気ないし。』


俺の言葉を聞いて、葵は嬉しそうに微笑んでた。


「おい、置いてくぞ?」


突然降ってきた声に前を見ると、恭平が坂の上で手を振ってた。
俺と葵は返事もせず、少し足早に坂を上った。


「何してたんだよ!」


『ちょっとな。』


乱れた息を整えながら、そう言うと、恭平がちょっと不機嫌になった。