『…よく頑張れたな。』


「だろ?」


『恭平、一ついいか?』


「なに?泣き出す前に、早く言え…」


『俺さ、お前がイジメにあってる事、泉に聞いて知ってたんだ。』


「…そっか…」


『ごめんな、黙ってて。
…アイツすごい後悔してるって言ってた。』


「そう」


『今度お前に何かあったら、自分が助けんだって言ってた』


そう伝えたら、恭平は笑ってた。


《あなたと恭平さんはよく似ていらっしゃいます。》
ふと、智章さんに言われた言葉を思い出した。


『俺さ、智章さんに恭平に似てるって言われたんだけど…』


「どこら変が?」


『よくわかんないけど、中学ん時のお前に似てるって。』


それ聞いて恭平は納得してた。俺にはさっぱりだったけど…


「陸、ありがと。話聞いてくれて、やっぱお前に話して正解だったわ!!」


『それはよかった。』


話が終わった後、くだらない話で盛り上がった。


「あれ、恭平じゃん!」


その声が恭平の顔を暗くした。