「どこ行ってたの?」
教室に戻ると、恭平が駆け寄ってきた。
『ん?校庭の隅っこ。』
「…どこそれ?」
『泉に聞け。』
「翔太に?」
『ん。』
めんどくさくなって、泉の名前を出したら、一瞬恭平の顔が曇った。
気になるんだろうな…泉がなに話したのか。
実際なんも言わなくなったし、なんかすげー考え込んでるし。
『お前のお世話すんのも大変だな、って話ししてただけ。』
ポンと肩を叩き、自分の席に戻った。
それでも恭平は納得してないらしく、ずっと何かを考えてた。
おかげでそっちが気になって、授業に集中出来なかった…。
─放課後、約束通り寄り道をした。
行き先は、小さい頃俺と葵がよく遊んだ公園。
懐かしむ暇もなく、暗い表情の恭平の後をついて行った。
葵と智章さんは、車に待たせてある。
女同士話すことはあるだろうけど、なんか悪いな…って気持ちもある。
俺と恭平は公園が見渡せるベンチに座った。
冬の公園は5時になるともう闇に近い。
街灯がつき始め、誰も居ない公園は不気味なほど静かだった。
「俺さ…」
『ん?』
それまで黙ったままだった恭平が話し始めた。


