「俺が小松の左足になるから。
本当にごめんな…。」
「いっいいよ！！そんなの悪いし！だ、大丈夫だから！！」
必死に断るあたしは首を思いっきり横に振った。
「ダメだって。さっきもそうじゃん。平気なふりして全然平気じゃないし。
俺のせいなんだからもっと頼ってよ」
「…でも悪いし……」
「悪くねえって！俺がしたいの！！な？」
にこっとさわやかに微笑む高遠君をよそにあたしの胸はドキドキのバクバクで。
その笑顔は反則だよ〜っ！！っていうくらいあたしをドキドキさせる。
「でも…」
「小松さん、お願いしたら？明らかに高遠のせいなんだから。ね？」
「先生ひでーっ。そんなはっきり言うなんてさー」
チェッといじけながらも
笑っている高遠君はなんだかとてもかわいかった。
「…じゃあ…よろしくお願いします…」
うつむきながらも照れながら答えたあたしに
「おうっ！」
と、蔓延の笑顔をあたしに向ける高遠君にうかつにもドキドキしてしまったあたし…。
高遠千也(たかとうゆきや)。
学校一人気者の彼と急接近になったあたしは、これから起こる新しい変化をまだ受け入れられることができなかった……。
