靴を履き替えると
グラウンドでまだ部活中の先輩に
話しかけた。
もう6時だけど、まだ少し明るい。
「あの…」
「あ、飯島さん!斗馬大丈夫?」
「それがちょっと心配なんで…」
「…まじで?」
先輩はあちゃーという感じで
前髪をかきあげた。
「だから病院つれていきます」
「え!さすがにそれは…」
「どうせ私暇人だし、紺野君一人じゃ危ないので…」
「じゃあお願いしようかな…?」
「はい、それで先輩、紺野君の荷物を保健室に持って行ってもらえませんか?」
「わかった!」
「それじゃ、お願いします」
先輩に荷物を持って行って
もらえることになったし
私も保健室に向かう。
「今、先輩が荷物持ってくるって」
「なんかまじごめん…」
「いーよ!私が勝手にしてるだけだもん」
「そっかあ」
「うん。紺野くんは着替えないで病院行こうね?着替えられないだろうし」
「まあ、ね」
へへっと笑った顔に
何故だか胸がキュンとした、

