「な、なんだよ…!」
「ほら、見てよ」


私の指を差した先には
傷だらけの紺野くんの体。
どうやらすぐ離したから
ベッドに血とかはつかなかった。


「うわ、捻った足ばっか考えてた」
「だね…」
「転んだから傷あんのは当たり前か」


そう、紺野君の肘や膝などは
すり傷になっていて
まだ土もついた状態。
足ばっかに気をとられていて
全然気付かなかった。

「今消毒するね」
「わりい…」
「その代わり、この後すぐ足の病院」
「……わかってるよ、」


消毒液を持ってきて
急いで膝や肘につける。
紺野君はしみて痛そうだけど
それは仕方ないもんね…


消毒を終えてガーゼをつける。



「…よし、じゃあ病院いこ!」
「え、飯島はいいよ!悪いし!」
「一人じゃまともに歩けないでしょ?」
「それは…まあ」
「もう暗いし!ちょっと待ってて」


そう言うと私は
グラウンドに向かうために
保健室を離れた。