マ、マネージャー!?


「なんでよ…」
「実は今年マネージャーいなくてさ…俺らも困ってんだ!」
「別に私じゃなくても…」
「無能なやつより、お前みたいにテーピングとか出来る方がいいだろ?」
「ま、まあ…」
「それに何かしら部活入らなきゃならないんだし、チャンスだと思うけど?」


ニヤリ、
その効果音が似合うような
口角の上げ方だ。

う…
微笑みかけるのは
卑怯じゃないか…



「…考えさせて」
「じゃあ、また放課後な」
「わかった…」


私は急いで教室に戻る。
そんな私にリカが気付いた。


「どした?血相変えて」


どうやら他のメンバーは
校庭で遊んでる先輩たちを
見に行ったらしい。



「わ、私。陸上部誘われた…」
「え、…え!?魚月足速いっけ!?」
「遅い…」
「じゃあなんで?」
「マネージャーやれって…」


リカはほう、っという顔で
何だか頷いている。