私の胸がトクン、て動くこと。
紺野くんはもちろん知らない。
「話、ここでいいの?」
「ああ、あの、真剣な話なんだけど…」
「うん、…」
真剣な話。
そ、それって、
まさかの話じゃないよね!?
「あの…飯島…実は…」
ドキ、ドキ、
なぜか私の胸が大きく鳴る。
うそ…ほんと、に?
「飯島…俺…お前に…
陸上部入って欲しいんだ!!!」
「へ…?」
何ともまぬけな声が出た。
てゆうか、り、陸上部!?
「む、無理無理!私無理!」
「いや、頼むよ!」
「私走れないもんっっ」
「でもお前部活入ってねんだろ?」
「………う」
「明日までだろ?たしか」
「………う」
たしかに…そうなんだけどっ
「それに飯島は走らなくていい」
「………え?」
今、なんと?
「マネージャーやって欲しいんだ!」

