そんなたわいのない話をしつつ
着々と箸を進めた。
「…よし、じゃあ行ってくる」
「んー、いってらー」
「へ?魚月どこ行くの?」
「ひみつ!」
「ちょっとおおお」
私がどこに行くかわかったのは
どうやらリカだけみたいで
いつみちゃんや皆は
わからなかったらしい。
皆にE組に行く、とか言うと
からかわれそうだしやめとく。
……あ、
そういや私、E組にはまだ
知り合いいないんだよな。
まあそこら辺の人に頼んで
紺野くんの場所教えてもらお。
「あの、すみません」
「んー?」
「紺野くんの席、どこですか?」
「窓側のあそこよ」
「ありがとうございます、」
窓をボーっと見てる紺野くんに
そっと近寄ってみる。
そしてトンっと肩を叩いてみた。
「…わっ!…、て飯島?」
「おまたせ」
「悪い、ドアんとこで呼んでくれれば良かったのに」
「無駄に歩くのは危ないでしょ?」
「…さんきゅ」
…ほらまた。
そんな風に笑う。

