レモン・マジック








―――――――――――――――

―――――――――
―――


キーンコーンカーンコーンと
4限を終えるチャイムが鳴る。


「はーあ!リカご飯食べよー」
「うん、」


私は昼御飯は毎日
クラスの子6人と食べる。


「ねえねえ!魚月!」
「んー?」
「今日の朝、E組の紺野君きてたよね!」
「…、へっ!?」


噂好きのいつみちゃんが
どうやら朝のこと、見てたらしい。


「いや…別に昨日ただ…」
「昨日?昨日何かあったのねー!!」
「いやいやいやいや」
「もう魚月ったら!意外とやるねー」
「…」


相手にするの疲れた。


「意外と紺野くん人気あるよ!」
「そ、そうなの?」
「うん!中学でも陸上で関東ベスト8とからしいしね!」


それはすごい。


「でも背ちっちゃいからなあー。」
「まあね…」
「私より小さいのは無理!むふぉ…」


いつみちゃん…
喋りながら食べないで。

でも紺野くんって
意外と人気なんだな…
ちょっと、胸が痛かった。