この世界で一番の奇跡は、

「…慶次君??」

慶次君は繋いだ手にぎゅっと力を入れて、少し足早にお化け屋敷を出た。

私は半ば引っ張られる形でお化け屋敷を出る。

お化け屋敷から出ると、ふいに差し込んできた陽射しに、思わず目を瞑ってしまった。


「慶次君…」

さっきから一言も喋ってくれない慶次君を見ると、慶次君はベンチに座っていた。

何回もため息をついて、下を見ている。

私…何かしちゃったのかな?
慶次君が嫌な事、やっちゃった…??

「慶次く…」

「ごめん」

名前を呼ぼうとすると、途中でさえぎられた。