約束~あの日の約束~







たまにそういう素振り
みせるから。


でも俺はまったく気づいてない
ふりをしてる。


きっと恋愛対象に考えて
上手くいかないのが
嫌なんだと思う。


まあ今から考えると
俺の心には美羽がいたからなんだけど。


でも気付かないふりで過ごすのも
終りの時がくる。


ある日の帰り――――――


「桜木君?」


いきなり真剣な顔になって
こっちを向く如月。


「あのね・・・。気づいてるかもしれないけど・・・す、好きなの。」



「うん・・・。って、え?」


「ごめん。迷惑だよね・・・。」


「迷惑ってか・・・。」


「あ、今答えてくれなくていいや。また明日ね。」


そう言って如月は走っていった。


「あ、おい!」


どうしよ・・・。
俺は美羽好きで・・・
でも如月を傷つけてしまう事になるし・・・。