「え、なにそれ。
おとうさんたちがそんなことするわけないじゃん?
あたしを捨てた??
お父さんたちのこと、なんも知らないくせに…
そんなこと言わないでよ!!!!」
その瞬間、誰かに抱きしめられる
「彩音…ごめん。」
あたしを抱きしめてくれてる人はずっとずっと愛しくて仕方がなかった
「た…く…」
「ここからは俺が話すから聞いてろよ?
お前んちの両親は俺んちの会社で働いてたんだよ。
けど、俺の親父と喧嘩したのがきっかけでクビにさせられた。」
クビ…?
拓のお父さんに…??
「家もお前が住んでた土地を買いとって追い出した。
お前のお父さんは、親父に許してくれ、と何回も頼んだのに親父はそれを見捨てた。」
そんな…
「だけど、彩音なら引き取ってもいいって言ったんだ
お前のお父さんはそれに承諾して、お前を俺んちに預けて行方をくらませた。
お前のお母さんと一緒に。」


