「えっ?」
私の返答を無視して山岸君は話続ける。
「だから二年になって澤村を見たとき、すぐにあのときの子だって気付いた。
それで毎日お前を見て、なんで俺はこんなにあの子のことが気になってたのか気付いたんだ」
「俺はあのときから……澤村のことが……す……」
私は途中で途切れた山岸君の台詞を想像して緊張していた。
だって……気になってたって……どういう意味なの?
だけどいつになっても山岸君は続きを話そうとしない。
痺れを切らした私は山岸君に声をかけた。
「山岸君?」
返事がない。
どうしたんだろう?