ユメクイ蟻




「マジでいやな時は
ハッキリいうんだよ?」



「唯。何のことを話してるんだか・・・」




話途中で唯のケイタイが大音量で鳴った。








「あ、歩からだぁ。
じゃ、桃、あたし行くからね」




「はいはい。さんきゅうね」







唯はトイレの鏡をチラッと見て
髪を直しながら出て行った。






「ふー。嘘つくのは苦手だなぁ」




しかし、歩くんに見られるとは。
ちょっと心がいたいなぁ。




未練はないけど、ちょっといたいなぁ。