いつもどおりに 髪をお団子にまとめて ピンヒールのパンプスをはいた。 ダメ出しをもらった服を着て。 玄関に鍵をかけて、 ふと向かいの道路を見ると ケイさんが携帯で電話しているのが見えた。 「普通の会社員みたい」 時々メガネを直したり 笑ったりしていた。 ぼんやりしながら ケイさんの近くまで歩いていくと 急に通話が終わって。 『おお。お団子上手にできましたね』 とか言って ふふっとまた笑った。