ユメクイ蟻




「その絵に興味をお持ちですか?」



後ろから男の人の声がした。


「え・・?」


振り返ると、白髪頭のおじいさんが
ホウキをもって立っていた。





「おやおや。
泣いておいでですか?」


「あ、ハハ。
すみませんちょっと」




あたしは立ち上がって
うつむいて答えた。







おじいさんは優しい笑顔で
ゆっくりハンカチを差し出してくれた