―――誰も、身動きひとつとれなかった。


ディーンが目にも留まらぬ速さで、フィリアに向かい。



その剣を


彼女の躯ごと


銀の塔に


突き刺した。







そして、鳴らない筈の銀の塔の鐘が



蒼天に鳴り響いた。