フィリアの力で城へと戻った2人は、回復したらしいレイと、サヤに迎えられた。


「おかえり、二人とも」


「レイ……」


フィリアがレイに駆け寄る。


「体は大丈夫なの?
ごめんなさい、私が……」


「フィリア」


レイは悲しそうに俯いたフィリアの頬にそっと手を添えて、上を向かせた。


「気にしないで欲しいんだ。
あれは、俺が勝手にやったことだから。
ほら、笑って?」


フ、と泣き笑いのような顔をして、フィリアはレイを抱きしめた。


ありがとう、と、小さく呟く。



レイはしっかりとフィリアを抱きしめ返して、どういたしまして、と同じく呟いた。