緑ノ刹那









今にも倒れそうな体に鞭打って、クレイを探す。

段々と、気配が近づいてくる。



しかし、何かが変だ。

誰か、他の者もいるのだろうか―――








開けた場所。

何もない、その場所で。


クレイは体に剣を突き立てられていた。




フィリアは目を疑った。


何故


その言葉がひたすら頭をよぎる。



クレイに何かあれば、彼と契約している自分にはわかるはずなのに。





『私が邪魔していたんだよ』




フィリアの疑問に答えたのは、クレイに剣を突き立てている張本人、シキだった。