緑ノ刹那

リーフとバルドが城に戻った頃には、もう日も傾き、黄昏の時刻となっていた。

バルドは仕事があるらしく、途中で別れた。


召使いに聞くと、フィリアは鍛錬場にいるらしい。



リーフは急いで向かった。














『ルード、今日はありがとう。
楽しかったわ。
それに、話を聞いてくれて嬉しかった。
私には、なかなかこんな風に話せる相手もいないし』


鍛錬場のそばまで行くと、フィリアの声が聞こえてきた。
いけないと思いつつも、これからの不安でついつい立ち聞きしてしまう。
相手はルードの様だった。


『いや、また何かあったらいつでも来いよ。
俺でよければ何でも聞くぜ?』


ルードの言葉に、フィリアが笑う気配がする。
リーフは聞くことが無い、安心した様な笑い声だった。


『そうね。
頼りにしてるわ。
じゃあ、私は戻るわね。
まだ仕事もあるし、リーフも帰って来そうだし』


『頑張れよ、フィリ?』


『うるさいわね!
ほっといて!!
…………じゃあね』


茶化す様な声に、フィリアはつっけんどんな声で返した。
しかしそれも、ルードを信頼している事から来るものだと、リーフはわかっていた。