緑ノ刹那

一方リーフは石の様に固まっていた。


『フィリ…そのだな…
さっきのアレは……』


仕方なしにバルドがリーフの疑問についてフィリアに聞いてみた。

勿論、アレとは去り際のキスのことである。


『?
私何かした?』


フィリアには通じなかったらしい。

可愛らしく首を傾げて、バルドに聞き返した。


『その…』


チラチラと、リーフを横目で見る。

煮え切らない態度に、フィリアはさらに問い詰めた。


『だから、何?』


『レイとのキスだよ』


リーフが苛々しながら言った。

(何か当たり前の事だったみたいでムカつく)


フィリアはまたもや首を傾げた。


『キス?
………挨拶じゃない。
別に騒ぐ事でもないでしょ?』


あっさり。


あまりにあっさりとフィリアは言い放った。

なんだかリーフは脱力する。


『あぁ、そう……』


それ以上何も言えなかった。