緑ノ刹那

『もう我慢出来ない!!』


突如としてリーフが木の影から飛び出した。

バルドはギョッとしたが、フィリアとレイは別段驚いた様子も無い。
わかっていた様だ。


現れたリーフに、フィリアは冷たい目を向けた。


『あらリーフ。
かくれんぼは終わりにしたの?』


うっ、と言葉に詰まるリーフ。

フィリアはバルドが隠れている方を向いた。


『バルド。
早く出てくれば?
今ならまだ怒らないわ』


仕方なくバルドも出て行く。

フィリアはどこまでも冷ややかだった。


レイが興味深そうに二人を見る。


『これがフィリアの新しい契約者?
クレイの次はこんなちんちくりん?』


リーフはその言葉にイラっときた。


『うるさいな。
大体お前はなんだよ』


『俺は"黄王"だよ。
フィリアと同じで、国の守護をしている。
そこで聞いてたんだろ?
そのうち、トウサ王国から王子と姫が行くからよろしく。

フィリア、俺はそろそろ行くよ。
お邪魔みたいだしね。
困った事があったら何でも言って。
すぐ来るから』


そう言うと、レイは素早くフィリアの額に口づける。

フィリアもレイの頬に口づけた。


『うん。色々ありがと、レイ。
元気で。
いつでも来て。
出来ればみんなも連れて』


レイはその言葉に笑顔で返し、姿を消した。