緑ノ刹那

『……うーん、まぁ、そうだね。
近々、俺のとこの奴らがこの国に来るみたいなんだ。
それで、フィリアに教えておこうと思ってね。
俺としては、国の事にあまり関わる気は無いけど、フィリアの国だって聞いてね。
俺はその時国の守護を任されて、一緒に行けないから。
必要なら、誰かに応援を頼むけど?』


フィリアは首を振った。


『いいわ。
みんなそれぞれ、大変でしょ?
いちいち呼ぶのも迷惑よ』


『フィリアが呼べば誰だって飛んでくるのに』


レイの言葉にフィリアはふき出した。


『それ、比喩になってないわよ。
特に、ウィンのまえではね。


大体、私を誰だと思ってるの?"緑王"よ?』


レイも同じく笑い出す。


『フィリア、そんな状態で言うことじゃないよ、それ。
こんなにボロボロになっちゃって…
肉体の損傷が激しい。
無理しすぎだよ』


フィリアは悪戯っぽくレイを見た。


『レイはそれを知ってて、来てくれたんでしょ?
ありがと』


レイはこれ見よがしにため息をついた。


『これだからフィリアにはかなわないよ。
治すから、じっとしてて』


レイがそう言うと、フィリアの周りに黄色い光が生まれた。

それは瞬く間にフィリアを包み込み、次の瞬間には霧散して消えていく。

フィリアは感心したように笑った。


『さすがレイ。
相変わらず早業ね』


それにレイは苦笑して答えた。

『相性がいいからね』