緑ノ刹那

狸三人はリーフに任せ――もちろん後でフィリアも言う事があるが――、フィリアはバルドをある1つの大樹の元に案内した。

大の大人が10人腕を広げても囲えない様な太い幹。

青々と生い茂った葉。

それは見る者を感嘆させる。


バルドは目の前の大樹を見上げ、それからフィリアを見た。


『俺に話というのは、何だ?』


『んー
話す事は無いわ。私は。
でも、バルドはあるんでしょ?
それを聞こうと思って』


バルドはちょっとだけ驚いた。
まぁ相手は神サマなのだ。
仕方ない。


『何故、リーフだった?』


『なにが?』


『契約だ。
いくら子孫だからといって、クレイ王にリーフの人生を縛る権利があるとは思えん。
そして、フィリ、お前の本心を知りたい』


フィリアは嘆息した。
わかっていた事とはいえ―――


『勘違いしないで。
クレイはリーフの為を思って、私と約束したのよ?』


『……リーフの為?』


あっ
とフィリアは呟いた。

(言わないつもりだったのに)


まぁ仕方ない。


バルドと似たような事を考えつつ、フィリアは説明した。